メンタルをストレスから守るために!今の状態を把握して早めに対処を!

メンタルケア

 

ストレスが個人の許容範囲を越えると、心身ともに、さまざまな症状が現れ日常生活に影響がでてきます。さらにそれが進むと、医療機関で治療を必要とする事態になります。

現在では、職場や学校、家庭でストレスを感じながら生活しているという方が非常に多くなっているのが実状です。ストレスで不調に陥ることは、特別なことではなく、誰にでも可能性があることです。

大切なのは、今の自分の状況を把握し、少しでも早く本来の自分を取り戻すことではないでしょうか。

この記事では、ストレスが心身に与える症状、ストレスとうまくつきあっていく方法、こころの病気の種類と概要について紹介します。

「最近ちょっと、メンタルやばいかも」という方や、周りにメンタルの異変に気づいて悩んでいる人がいるという方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

 

過度なストレスに気づいていますか?

毎日を快適に、楽しく、ワクワクしながら過ごしたいものです。

しかし現実は、家族のごたごたや上司や先生とのいさかいがあり、仕事や学業での成績が振るわず落ち込んでしまうことがあります。

気分が落ち込んだり、元気がなくなったりしても、数日で戻るなら問題ありません。それが何週間も続くと、ちょっと心配です。

過度なストレスによる、さまざまな症状が心身に現れてくるからです。

ストレスによって生じる症状を、自分で感じる、周りから見てわかる、体に現れる3つの視点から紹介します。

自分で感じる症状

過度なストレスが原因の症状で、自分が感じるものとして代表的なものは、理由もないのに悲しい気分がこみ上げたり、何となく憂うつで気分が沈んだ状態が続いたりするというものです。

やる気や元気、集中力もなくなるので、それまで普通にテキパキとこなせたものが出来なくなります。仕事や勉強はもちろん、好きなことをやるのも億劫に感じてしまいます。

物事を悪いほうへとばかり考え、すべての原因は自分だと責めるようになり、正しい判断ができません。そのことで思い悩んで眠れなくなり、眠っても翌朝疲れが残って起きるのがやっとという状態になってしまいます。

周りから見てわかる症状

周りから見てわかる症状は、「表情が暗くなった」「元気がなくなった」という印象です。逆に、とりとめもなく感情が溢れて涙を流している姿を見ることもあります。

また集中力が減退するので、それまで確実にこなしていた仕事や家事の効率が低下して、ミスが増えるようになります。

これまで熱心だった趣味やスポーツにも意欲がなくなり、友人や同僚からの誘いがあっても、何かと理由を見つけて外出しません。

家に一人でいて飲酒量が増えるようになり、それを家族に見つからないようにするケースもあるようです。

体に現れる症状

過度なストレス状態が続くと、体にも症状が現れるようになります。代表的なものを以下にまとめました。

  • 頭痛
  • 動悸
  • のどの渇き
  • 眩暈(めまい)
  • 胃の不調(便秘・食欲不振など)
  • 疲れが抜けない・体がだるい

ストレスによって現れる頭痛の代表的なものは、片頭痛と緊張型頭痛です。片頭痛は強い痛みが急にくるのが特徴で、緊張型頭痛は重い痛みがだらだらと続きます。

ストレスが関係する眩暈は、体がふわふわするような「浮動性めまい」が多いです。胃の痛みや下痢・便秘、逆流性食道炎なども強い緊張状態によるストレスで起きることがあります。

 

ストレスを上手に手放していく方法

ストレスとは、精神的な負担に反応して起きる心身の変化のことです。

多少のストレスは、集中力ややる気を高めるという側面もありますが、過度なストレスが長期間続くと体調を崩します。

ストレスを上手に手放していくためには、まず自分のストレスの状態を把握し、リラックスや気分転換する時間をつくり、ストレスをためこみすぎない生活習慣を続けることです。

自分のストレスの状態を把握する

まず、今の自分がどのくらいストレスに脅かされているのかを知る必要があります。そうしないと、どう対処すべきかが分かりません。

セルフケアで何とかなりそうなのか、それとも医療機関を受診すべきかの判断ができないからです。

現在、自分のストレス度を無料でチェックできるサイトが増えています。「メンタル、やばいかな」と少しでも感じたら一度チェックしてみることをおすすめします。

以下に、いくつかURLを記載しましたので参考にしてください。

ジャパンEAPシステムズ|ストレス度チェック
https://www.jes.ne.jp/self-check/stress.html

日本成人病予防協会|ストレス度チェックリストhttps://www.japa.org/mental_health/stress/checklist_level.html

厚生労働省|5分でできる職場のストレスセルフチェック
https://kokoro.mhlw.go.jp/check/

東京医科大学|職業性ストレス簡易調査表
https://www.tmu-ph.ac/news/stress_table.php

リラックス・気分転換する時間をつくる

リラックスや気分転換のための時間を意識的につくるようにしましょう。

あれもこれもしなければならないから、時間の余裕がないというのは、ストレスをため込んでしまうスタートラインにいるようなものです。

あなたのメンタルを本来あるべき状態に戻すことより大事なことはないはずです。

気分転換できる趣味や特技があれば、それにしっかり向き合ってください。特にそういうものがないという方は、以下のようなリラックス・気分転換方法をおすすめします。

  • 日光を浴びる、森林浴を楽しむ
  • 映画やドラマ鑑賞で感動する
  • 気の合う人と楽しく語り合う
  • 入浴時は必ず湯ぶねにしっかりつかる
  • ギャンブル、お酒以外の楽しみを持つ

ストレスをためこみすぎない生活習慣

ストレスをためこみすぎない生活習慣の第一は、ストレスをこまめに発散させるということです。できる限り、その日のストレスはその日のうちに解消し、翌日には持ち越さないという心構えが大事です。

そのためには、ぐっすり眠れる睡眠習慣や、手軽な運動を少しずつ継続することなども検討してみる必要があります。

また生活の変化を連続させないことも大切です。転勤や引っ越し、家や車の購入、旅行など生活の変化を短期間に重ねると、心身は予想以上に疲れをため込んでしまいます。

ストレスに効く栄養素を摂って、ストレス抵抗力をつけるのもおすすめです。ストレス耐性を高めるとされるビタミンB1やビタミンC、カルシウムなどを多く含む食品を意識して摂るようにしましょう。

最後に、これまでの自分の考え方や、ものの見方が心身のバランスを崩す原因になっていないか振り返ってみてください。ここを直せば、「もう少し楽に生きられる」と気づくことがあるものです。

 

「心の病気」について知っておこう

心の病気というと、うつ病を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、心の病気にはさまざまな種類があります。

代表的な心の病気を紹介しますので、参考までに自分の今の症状に当てはまる病気があるかチェックしてみてください。

うつ病

うつ病は気分障害の一種で、気分が極度に落ち込み憂うつになり、やる気が出なくなる症状です。うつ状態と躁状態が繰り返されると、双極性障害(躁うつ病)と呼ばれます。

うつ病は、脳の神経伝達物質のセロトニンやノルアドレナリン、ドパミンなどのバランスの乱れが原因とされてきました。

しかし現在では、神経伝達物質の量やバランスだけでなく、うつ病になりやすい性格(気質)やストレスが組み合わさって発症することが分かってきています。

うつ病になりやすい性格は、真面目、自分に厳しい、気を遣いすぎるなどです。人より繊細で心配りが豊かな人ほどなりやすいという傾向にあります。

また、うつ病は、仕事や学業、プライベートでの大きな挫折感や喪失感、進学や就職、結婚などライフイベントによる生活の変化で引き起こされることが多いとされています。

不安障害

不安や恐怖は、本来自分に対して警戒を促し、危険や危機から回避するための機能です。しかしこの機能が過剰に反応するようになると、危険や危機でないものに不安や恐怖を感じ、日常生活に支障が出るようになります。

不安障害は大きく3つに分けられています。

・全般性不安障害
仕事やプライベートで起こる日常的な出来事に、過剰な不安や心配をもつようになる症状(頭痛や疲労感を含む)

・社会不安障害
普通では何でもないような人前でのコミュニケーションに極度の不安や緊張を感じて混乱に陥る症状

・恐怖症
頭の中にはっきり意識できたり、目の前に存在したりする対象物に恐怖を感じる症状(高所・閉所・先端など)

統合失調症

統合失調症は、脳のさまざまな働きがまとまりづらくなり、気分や対人関係に影響がでる病気です。進行すると、幻覚や妄想などの症状が現れます。

統合失調症の症状は、大きく陽性症状と陰性症状の2つに分けられています。

・陽性症状
幻覚や妄想が特徴で、特に周りの人には聞こえない声が聞こえる幻聴が多く見られる

・陰性症状
意欲の低下、感情表現が少なくなる

統合失調症の原因は、よく分かっていませんが、過度のストレスや急な環境の変化が原因とされています。

わが国の患者数は約80万人いるとされ、100人に1人弱ということで少なくない数字であると言えるでしょう。

摂食障害

摂食障害とは、食事に関わる行動の異常、体型や体重についての認識などで心身が不調となる病気の総称です。

自分にとって最低限必要な食事の量が食べられない、食欲をコントローズできず食べ過ぎる、一度飲み込んだ飲食物を意図的に吐くなど、患者さんによって現れる症状はさまざまです。

摂食障害は、10代~20代の若い方が多く、女性方に多くみられるという特徴があります。

摂食障害で通院している方は1年間に21万~24万人、治療を中断している方を含めると、全国に40万人近くいるとされています。

若い方が多いので、摂食障害は心身の成長や発達、人間関係、学業・職業など社会生活に大きな影響を与える可能性があります。

また重篤になると、別の精神症状や障害の合併症を起こすこともあり、早め早めの対応や治療が重要です。

 

まとめ

ここまで、自分のメンタルをストレスから守るための方法について紹介してきました。

  • 自分のストレスに気づく
  • ストレスを上手に手放す
  • ストレスをため込まない
  • 心の病気について知っておく

以上の4点をベースにして、ストレスを上手くコントロールしてみてください。

そして少しでもセルフケアだけでは無理だと感じたら、医療機関を受診することをおすすめします。

「心の病気」に対する、世の中の否定的な先入観は薄らぎ、メンタルクリニックや心療内科は、以前に比べると明るい雰囲気になり随分と通いやすくなってきました。

どんな病気でもそうですが、心の病気についても、早期治療に優る特効薬はないことを理解していただければと考えます。

 

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