あくまで個人的な意見ですが、私は、糖尿病は現代病だと考えています。
現代では、食料を得るために命がけで何かをするという必要がありません。狩りや漁に出ることも汗水たらして大地を耕すこともなく、コンビニやスーパーで簡単に食料を手に入れることができます。
筋肉量は減少して脂肪に置き変わり、体の免疫システムは脆弱になり簡単に風邪を引きます。
糖尿病は全世界で増加傾向にありますが、経済成長が著しく、欧米化が進んでいるアジア・アフリカで急速に増えています。
糖尿病は、豊かになった代償として課せられた病気なのです。
しかし私たちは、この現代で生きていくしかありません。糖尿病に真摯に立ち向かうしかないのです。
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」です。毎朝、インスリン注射を欠かせない糖尿病患者である私が、糖尿病についての情報を紹介します。
糖尿病は万病の元!合併症の恐ろしさとは
糖尿病の第一の特徴は、血管組織を傷つけるということです。
血管は、私たちの体の隅々にまで張りめぐらされていて、全長で約9万kmの人体最大の器官です。
血管が損傷される結果、神経症、網膜症、腎症などの合併症を引き起こし、心臓や脳などの動脈硬化の進行を加速させます。
糖尿病は、がんに罹患するリスクも高めます。男性の肝臓がんでは2.24倍、女性の卵巣がんでは2.42倍となっています。
糖尿病の人は、そうでない人に比べて、すべての生活習慣病に罹患するリスクが高まるのです。
まさに、糖尿病は万病の元といえます。
「糖尿病による高血糖の状態は、血管組織を傷つける」これが、この記事の最も重要なポイントです。
糖尿病はインスリンの作用が低下すると発症
糖尿病は、インスリンというホルモンが不足して、ブドウ糖の代謝異常を起こし血糖値が上昇することで起きます。
糖尿病の原因の主役であるインスリンは、膵臓の中のβ細胞から出されます。
インスリンは、血液中のブドウ糖が細胞の中に取り込まれ、エネルギーとして使用されたり、蓄えられたりするための橋渡し役をして血糖値を下げているのです。
糖尿病には1型と2型があります。
1型糖尿病は、膵臓のβ細胞が破壊されていて、絶対的にインスリンが欠乏している状態です。
2型糖尿病は、インスリンの作用が低下することで発症します。インスリン量が不足している、量はあるが見合うだけの作用をしていない、量も作用も不十分など、状態はさまざまです。
「健診を受けているから大丈夫」の落とし穴
糖尿病は、自覚症状がないため、長年に渡り見逃されてしまうケースが多い病気です。「気がついたときは遅かった」ということになりやすいのです。
健康診断や人間ドックで検査してしてもらっているから大丈夫と安心はできません。
なぜかというと、血糖値を空腹時に検査しているからです。前日の夕食以降、絶食している状態は日常とかけ離れています。
空腹時の採血は、本来、健診のための採血の時期としては適当ではないのです。私自身がそのいい例で、喉の渇きや異常な空腹感で糖尿病を自覚したときには、インスリン注射が欠かせない状態になっていました。
ですから、健診とは別に、血糖値やヘモグロビン濃度を日常と変わらない状態で検査することをおすすめします。
特に、身内に糖尿病者がいて45歳以上の人は、ブドウ糖負荷試験を受けるべきです。インスリン分泌の良否やインスリン抵抗性があるか否かを知ることができます。
まとめ
糖尿病は見逃されやすい病気であり、高血圧、動脈硬化、脳血管症の病気、心臓疾患、各種のがんになるリスクを高める病気です。
そうならないためには、少しでも早く、血糖値をコントロールする生活を始めなければなりません。
また、糖尿病と診断されても、治療を受けているのはその半数という統計もあります。
「糖尿病の本当の恐ろしさ」である合併症を避けるために、平常状態での、血糖値やヘモグロビン濃度の検査をおすすめします。
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